「時短できるようになった」と喜んでいたけど
動画編集の副業を始めたばかりの頃、自分は深夜1時まで編集していました。仕事から帰って、家のことをして、みんなが寝たあとにパソコンを開く。気づけば日付が変わっていて、それでも納品ギリギリ。そんな毎日でした。
それから経験を積んで、ショートカットを覚えて、テロップ作業も効率化して、今は22時とか23時には終わるようになりました。単純に2〜3時間は早くなっています。「自分、成長したな」と正直思っていました。
ところが先日、ふと気づいたんです。
「あれ、22時に終わるようになったけど、今も納品ギリギリじゃない?」
深夜1時にギリギリだった頃も、22時に終わる今も、提出するのはいつも納期の直前。つまり、時短して早くなったはずなのに、やっていることは何も変わっていなかったんです。
この記事では、自分が「時短しても意味がなかった」ことに気づいた話と、そこから考えた時短を収入につなげる考え方をまとめます。副業で動画編集をしていて「作業は早くなったのに、収入が増えない」と感じている人の参考になれば嬉しいです。
気づいたのは、携帯をつついている時だった
気づきのきっかけは、めちゃくちゃ地味でした。
その日も編集が予定より早く終わって、「今日は早いな」とリビングでダラダラしていました。携帯をつついていたら、ふと手が止まって「いや、これ、早く終わっても何も変わってないやん」とハッとしたんです。思わず笑ってしまいました。
自分の作業はだいたい1本あたり4時間くらい。始めた頃はこれがもっとかかっていて、深夜1時までやっていました。今は同じ内容が短い時間で終わる。でも、その空いた時間で何をしていたかというと、家族と過ごす時間と、ダラダラタイム。この2つで消えていました。
家族の時間は大事なので、これは悪いことではありません。ただ、ダラダラタイムの方は正直「時短の成果を溶かしているだけ」でした。
副業で稼ぎたいなら、時短で浮いた時間は次の仕事に回さないと意味がない。当たり前のことなんですが、自分は「早く終わった!」という満足感だけで止まっていました。
時短しても収入が増えない理由
収入は「単価 × 本数」で決まる
動画編集の副業の収入は、シンプルに言えば「1本の単価 × 納品した本数」です。
時短で変わるのは「1本あたりにかかる時間」だけ。単価も本数も動かさなければ、どれだけ早く終わるようになっても収入は1円も変わりません。
「時間が短くなった=時給が上がった」とは言えるんですが、それは時間をきちんと別の仕事に使えた場合の話です。空いた時間を使わなければ、時給が上がったところで手元のお金は増えません。
納期ベースで動くと、作業は膨らむ
もうひとつの原因は、納期を基準に動いていたことです。
「仕事は、与えられた時間いっぱいまで膨らむ」という言葉があります(パーキンソンの法則と呼ばれています)。自分はまさにこれでした。
納期まで余裕があると、
- テロップの位置をもう少しだけ調整したくなる
- BGMの音量をもう一回確認したくなる
- 「一回寝かせてから見直そう」と先延ばしにする
こうやって、早く終われるはずの作業が、気づけば納期ギリギリまで伸びていきます。作業スピードは上がっているのに、提出のタイミングは変わらない。深夜1時が22時になっただけで、「納期ギリギリに終わる」という構造は最初から最後まで同じだったんです。
時短で浮いた時間の使い道は3つしかない
整理してみると、時短で浮いた時間の使い道は大きく3つです。
| 使い道 | 収入への影響 | 向いている人 |
|---|---|---|
| ① 休む・家族と過ごす | 変わらない | 副業は無理せず続けたい人 |
| ② 品質を上げる | 単価アップにつながる可能性あり | クライアントから品質を求められている人 |
| ③ 本数を増やす | 直接増える | とにかく収入を伸ばしたい人 |
どれが正解というわけではありません。①の「家族の時間」は自分にとってもすごく大事です。ただ、「稼ぎたい」と言いながら①とダラダラだけで時間を使っていたのが自分の間違いでした。
もし「副業で収入を増やしたい」と思っているなら、時短の本当のゴールは「早く終わること」ではなく「同じ時間で回せる本数を増やすこと」です。つまり、時短は回転数を上げるための手段なんですよね。
ざっくり計算してみるとこうなる
たとえば、副業に使える時間が週に12時間だとします(あくまで例です)。
- 1本4時間かかる場合 → 週に3本
- 1本3時間で終わる場合 → 週に4本
1時間短縮しただけで、週に1本多く回せる計算になります。ところが、時短しても本数を3本のままにしていたら、浮いた3時間は全部消えてしまう。自分がやっていたのは、まさにこれでした。
時短を回転数に変えるための4つの対策
1. 1本あたりの目標時間を先に決める
「納期までに終わればいい」ではなく、「この案件は3時間で終わらせる」と自分の中でゴールを先に置きます。タイマーをかけて作業するのもおすすめです。時間が見えるだけで、ダラダラや見直しの粘りが減ります。
2. 納期より前に、自分だけの納期を作る
クライアントの納期が金曜なら、自分の中では水曜を締め切りにします。早めに出せば、その分だけ次の案件に手をつけられます。これはクライアントからの印象も良くなるので一石二鳥です。
3. 空いた枠に、次の案件を入れる
ここがいちばん大事です。時短で余裕ができたら、その枠をあらかじめ次の仕事で埋めておく。案件を増やすには、単価交渉や新規案件の獲得も必要になります。「浮いた時間をどうするか」を先に決めておかないと、空いた時間は必ずダラダラに吸われます。
4. 時短の仕組みをさらに増やす
時短のネタは、まだまだあります。特にテロップ作業は、一括で処理する方法を知っているだけで大きく変わります。自分がやっている方法は、こちらの記事でまとめています。
やりがちなミス
- 浮いた時間を全部「ご褒美」にしてしまう:たまの休息は必要ですが、毎回全部を休みに回すと収入は伸びません。
- 時短しすぎて品質が落ちる:焦って削ると、修正依頼が来て結局時間がかかります。「クライアントがOKを出すライン」を見極めるのが大事です。
- 案件を増やさず、時短だけで満足する:自分がまさにこれでした。「早くなった」は成長ですが、収入は別の話です。
- 納期直前に出す癖がついている:早く出せば次の枠が作れます。納期ギリギリは、時間を自分から手放しているのと同じです。
シーン別の早見表
| 今の状況 | やること |
|---|---|
| 早く終わるのに、いつも納期ギリギリで出している | 自分用の前倒し納期を設定する |
| 作業が早くなったのに収入が変わらない | 空いた枠に新しい案件を入れる、単価交渉をする |
| 見直しで粘ってしまい、時間が伸びる | 1本あたりの目標時間を決めてタイマーをかける |
| 時短しすぎて修正依頼が増えた | クライアントのOKラインを確認し直す |
| 副業はほどほどに続けたい | 収入より家族の時間を優先すると割り切る(それも正解) |
まとめ
- 深夜1時が22時になっても、納期ギリギリなら「時短した意味」はほとんどない
- 収入は「単価 × 本数」で決まるので、時短だけでは収入は変わらない
- 納期ベースで動くと、作業は与えられた時間いっぱいまで膨らむ
- 時短のゴールは「早く終わること」ではなく「回せる本数が増えること」
- 浮いた時間をどう使うか、先に決めておかないとダラダラに消える
- 家族の時間を大事にする選択も正解。ただ、稼ぎたいなら意識して枠を作る
自分は「時短したら楽になる」と思っていました。でも、楽をするために時短するのか、稼ぐために時短するのかで、時間の使い方はまったく変わります。会社員をしながらの副業は時間が限られているからこそ、浮いた1時間をどこに置くかを意識したいなと、携帯をつつきながら思った話でした。


コメント