「1分の動画を編集するのにどのくらいかかるの?」——副業を始める前に気になっていたことの一つだ。ネットで調べても「案件による」とか「熟練者なら1時間」といった答えしか出てこない。
初心者がリアルにどのくらいかかるか、自分の体験を書いておきたいと思う。
動画編集を始めて3週間の初心者が、実際に1分の動画を編集してみたところ、完成までに約8時間かかった。「1分なのに8時間?」と思うかもしれないが、これが初心者のリアルだ。
1分動画を作るのに8時間かかった理由
① 素材の確認と整理(約1時間)
動画素材、BGM、効果音、テロップ用のテキスト——これらを整理するだけで1時間かかった。どのファイルを使うか、どのフォルダに何が入っているかを把握するだけで時間を取られた。慣れれば30分以内で済む作業だが、最初はここで詰まった。
② カット編集(約2時間)
不要な部分をカットして、つなぎ目を整える。これが思ったより難しかった。どこでカットするかの判断、カット後の自然なつながり、黒残りがないかの確認——1分の動画でもこれを繰り返していると2時間はかかった。
③ テロップ入れ(約3時間)
テロップが一番時間を取られた。フォントの設定、文字のサイズ・色・位置の調整、表示タイミングの合わせ方——これを全部のカットに対してやっていく。1分の動画でも、テロップを入れる箇所は10〜20か所あった。
④ BGM・効果音(約1時間)
BGMを選んで、音量を調整して、フェードインアウトを設定する。効果音を各カットに合わせる。これも意外と時間がかかった。
⑤ 最終確認と書き出し(約1時間)
通しで再生して確認、修正、書き出し。書き出し後にもう一度確認して問題なければ完成。この最終確認を怠ると、黒残りや誤字が残ったまま納品してしまう。
8時間は長いのか?
動画編集の仕事で1分の動画の相場はおおよそ3,000〜5,000円程度だ。8時間かかるなら時給は375〜625円。最低賃金を大幅に下回る。これが初心者の現実だ。
ただ、作業スピードは確実に上がっていく。3週間後の今は同じ作業が5〜6時間でできるようになってきた。1か月後には4時間を目指している。
作業時間を短くするために意識したこと
テンプレを作る。テロップのスタイル(フォント・サイズ・色)を毎回ゼロから設定するのをやめた。一度決めたスタイルをテンプレ保存して使い回すようにしたら、テロップ作業が2割くらい速くなった。
ショートカットキーを覚える。カット(Ctrl+K)、リップル削除(Shift+Delete)などの基本ショートカットを覚えるだけで体感30分は変わった。
作業の順序を固定する。毎回「次は何をしようか」と考えるのをやめた。カット→テロップ→BGM→効果音→最終確認、という順番を固定したら迷いが減った。
これから始める人へ
「1分動画に8時間かかる」という現実を聞いて、始める前に諦める必要はない。最初はそういうものだ。
大事なのは「時間がかかっても仕上げること」だ。8時間かけて完成させた動画は、途中で投げ出した動画より何倍も価値がある。完成させる習慣が、スピードアップにつながる。
最初は遅くていい。続けていれば必ず速くなる。これは経験から断言できる。
副業を続けて気づいた本当のこと
副業を始める前、「稼げるかどうか」だけを考えていた。でも続けてみると、稼ぐこと以上に大切なことに気づいた。自分で選んだ仕事をするという感覚。評価がダイレクトに返ってくる緊張感。昨日できなかったことが今日できるようになる成長の実感。これらは会社員として働くだけでは、なかなか感じられないことだ。副業は収入を増やすだけでなく、「自分の可能性を広げる行動」だったと今は思っている。
8時間から2時間まで縮まった理由
今、同じような1分動画を編集すると、だいたい2時間ほどで仕上がる。8時間かかっていた頃と比べて4分の1だ。一番大きかったのは、テロップ入れの作業だった。最初は1つずつフォント・サイズ・タイミングを手探りで調整していたが、よく使うテロップのパターンをテンプレート化してからは、この工程だけで半分近く時間が短縮できた。
時給375円だった頃の気持ち
8時間かけて時給375円という数字を出したとき、正直かなり落ち込んだ。「これを続けて意味があるのか」と何度も思った。それでも続けられたのは、時間をかけた分だけ確実にスキルとして自分の中に残っている実感があったからだ。金額だけを見れば割に合わないが、後から振り返ると、この8時間は決して無駄ではなかったと思える。
今も一番時間がかかる工程
今でも一番時間がかかるのはテロップ入れだ。カットや音周りは慣れてかなり早くなったが、テロップだけは「読みやすさ」「タイミング」「情報量のバランス」を毎回丁寧に調整する必要があり、ここを雑にすると仕上がりの質が一気に落ちる。時短を意識しつつも、この工程だけは焦らずに時間をかけるようにしている。
初心者のうちに時間がかかるのは当たり前
この記事を読んでいる人が、もし今「自分は遅すぎるんじゃないか」と不安になっているなら、伝えたいことがある。8時間かかった自分も、今は2時間で同じクオリティのものが作れるようになった。最初の遅さは実力不足の証拠ではなく、まだ手順が体に染み込んでいないだけだ。同じ作業を繰り返すうちに、必ずスピードは上がっていく。
時間を記録するようになって変わったこと
この8時間という数字を出せたのも、作業のたびに開始と終了の時間をメモしていたからだ。感覚だけで「今日は結構やった」と思っていても、実際に記録してみると想像より短かったり長かったりすることがよくある。数字で残しておくことで、自分の成長を客観的に確認できるし、案件の見積もり時間を出すときの根拠にもなる。今でもこの記録は続けている。
1分動画の相場と時間のバランス
案件によって差はあるが、1分動画の相場は数千円程度のことが多い。8時間かけていた頃はこの相場に全く見合わなかったが、2時間で仕上げられるようになった今は、時給換算でも現実的な水準に近づいてきた。時間を短縮する努力は、単に楽をするためではなく、副業として続けていくために必要な工程だったのだと今は思っている。
これから測ってみてほしいこと
もしまだ自分の作業時間を記録していないなら、次の1本だけでも工程ごとに時間を測ってみてほしい。素材整理、カット、テロップ、音周り、最終確認——それぞれにどれだけかかっているかが分かると、どこを改善すればいいかが具体的に見えてくる。感覚だけで「遅い」と落ち込むより、数字で見て次の一手を考える方が、結果的に早くスキルアップにつながると思う。小さな記録の積み重ねが、後から振り返ったときに一番の財産になる。
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