「1週間で納品」がきつすぎた
継続案件の最初の納品、正直しんどかった。
7分の医療系YouTube動画を1週間で仕上げる。聞いた時は「まあいけるやろ」と思っていた。
でも実際に作業してみると、テロップだけで3時間近くかかる。
カット、テロップ、色調補正、BGM、テロップの色分け……。本業が終わった後の夜中に作業して、週末もほぼ編集に当てて、それでもギリギリだった。
「このペースで続けるのは無理やな」と思った。
副業で動画編集を始めた理由は、自分の力で稼げるスキルを持ちたいから。でもそのためにプライベートの時間をすべて削り続けるのは、長くは続かない。どこかで時短の仕組みを作らないといけないと感じていた。
どこかで時短できないか。そう考えていたときに本格的に使い始めたのが、AIアシスタントのClaudeだった。約2ヶ月前のことだ。
動画編集でAIって何ができるの?
「動画編集にAI」と聞くと、真っ先に思い浮かぶのは自動カットや自動字幕起こしあたりだと思う。
自分もそこに期待していた。正直に言うと、そこへの期待は今のところ外れている。
プレミアプロとClaudeを連携させてカット編集を自動化、というのはまだ実現できていない。できたらどれだけ楽になるか、とは思う。
ただ、「考える作業」をAIに任せることはできた。そしてそれが、思った以上に効いた。
実際に何を任せているか
今、Claudeに頼んでいるのは主にこの5つだ。
①動画の構成案を出してもらう
クライアントから台本や素材が届いたら、まずClaudeに「この動画の流れをどう構成するか」を相談する。
どこで区切るか、どの順番で情報を見せるか。編集者としての視点で整理してもらえると、全体の見通しが立つのが早い。
②左上に出るサブタイトルのテキストを考えてもらう
医療系の動画は、画面左上にセクションタイトルを表示することが多い。
「このシーンの内容を一言で表すなら」という質問を投げると、複数の候補を出してくれる。自分でゼロから考えるより圧倒的に速い。
③テロップの文言を考えてもらう
これが一番時間短縮に効いている。
台本の文章をそのままテロップにしても、画面上では読みにくかったり、間が合わなかったりする。要約して、短く、わかりやすく。この作業がとにかく時間がかかっていた。
Claudeに「このセリフをテロップ用に短くして」と投げると、いくつかの候補をすぐ出してくれる。その中から選んで、必要なら微調整する。
テロップ作業が3時間から1時間になったのは、ほぼこの工程のおかげだ。
④テロップの色分け案
医療系の動画では、専門用語や重要ワードを色で強調することが多い。どの言葉を何色で強調するか、これも地味に考える時間がかかっていた。
「この文章の中で強調すべき言葉はどれか」を聞くと、理由つきで提案してくれる。
⑤生成AI画像の挿入場所と内容
解説動画では、イメージ画像を挿入することで視聴者の理解が深まる。でも「ここにどんな画像が合うか」を毎回考えるのも積み重なると重い。
「このシーンにAI生成画像を入れるとしたら、どんな内容の画像が伝わりやすいか」という相談もClaudeにできる。Fireflyで画像を作る前の、企画段階での壁打ち相手として使っている。
3時間が1時間になった理由
数字で見ると、テロップ作業が3時間→1時間。つまり2時間の短縮だ。
なぜこれだけ変わったのか、自分なりに整理するとこういうことだと思う。
編集作業には「考える時間」と「手を動かす時間」の2種類がある。
以前は、この2つが混ざった状態でやっていた。テキストを見ながら「どう要約しようか」と考えて、考えながらタイピングして、打ちながらまた迷って。思考と作業が同時進行で、どちらも中途半端になっていた。
AIに「考える部分」を先に出してもらうことで、自分は「選ぶ・直す・打ち込む」という手を動かす作業に集中できるようになった。
この切り分けが、想像以上に効いた。
AIに期待しすぎると失敗する
最初、正直なことを言うと「カット作業もやってくれるんじゃないか」と期待していた。
プレミアプロとAIを連携させてカットまで自動化できたら、もっと楽になる。でも今のところそこまでは無理だった。
できること・できないことを早めに把握しておくのは大事だと思う。
今のAIが得意なのは「テキストで考える作業」だ。構成を整理する、言葉を要約する、選択肢を出す。こういった部分は本当に速くて助かる。
逆に、プレミアプロを直接操作してもらうとか、動画を見て判断してもらうとか、そういう部分はまだ任せられない。
「どこを任せるか」を絞って使うのが、今の自分なりの正解だ。
副業初心者こそ使ってほしい理由
動画編集を始めたばかりの頃は、とにかく時間が足りない。
本業が終わった後に作業して、週末も削って、それでも「もっと速くならないといけない」というプレッシャーがある。
そんな中で「考える部分を外に出せる」という選択肢があるのは、かなり助かる。
お金もかかるツールではないし、使いながら覚えていける。最初から完璧に使いこなせなくていい。「テロップ文言だけ相談してみる」くらいの入り方で十分だと思う。
それに、AIを使うこと自体が恥ずかしいとか、ズルいとか、そういう感覚は自分にはない。
クライアントに届ける動画のクオリティと納期を守ること。それが仕事としての責任だと思っているので、そのために使えるものは使う、というスタンスでいる。
実際、クライアントから「テロップわかりやすいですね」と言ってもらえたことがある。AIに手伝ってもらいながら選んで調整した結果が、ちゃんとクライアントに伝わっている。それでいいと思っている。
使い始めてからの変化
AIを使い始める前と後で、自分の作業の感覚がかなり変わった。
以前は「テロップを作る」という作業自体が重かった。台本を見て、どう要約しようか考えて、うまい言葉が浮かばなくて止まる。その繰り返しだった。
今は、Claudeに候補を出してもらって、自分はそれを見ながら「これにする」「これはちょっと違う、こっちにしよう」と判断していく。
判断するのは自分だし、最終的なテロップを選んで打ち込むのも自分だ。でも「考えてゼロから生み出す」という一番重い部分が軽くなった。
この感覚の変化が、作業を続けるモチベーションにもつながっている気がする。
「やること多すぎてしんどい」という状態から、「やることはあるけど動ける」という状態になった、みたいな感じだ。
まとめ
- 継続案件の最初の納品で、テロップだけで3時間かかっていた
- 時短を考えてClaudeを使い始めたのは約2ヶ月前
- 構成案・サブタイトル・テロップ文言・色分け案・AI画像の企画に活用中
- テロップ作業が3時間→1時間になった
- 「考える」と「手を動かす」を分けることで集中できるようになった
- カット作業の自動化はまだできない。できること・できないことを把握して使う
動画編集の副業、始めたばかりで時間が足りないと感じている人は、まずテロップ作業だけでも試してみてほしい。
「全部一人でやらないといけない」というのは、思い込みだったな、と今は思っている。
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