サブタイトルの分割、地味に悩んでいた作業
医療系動画編集をしていると、10分程度の動画を「どこで区切ってサブタイトルをつけるか」を考える作業があります。単純そうに見えて、これが実は結構センスの要る作業で、自分の中でも悩みどころでした。区切り方一つで、視聴者が動画のどこにいるのか把握しやすくなるかどうかが変わってくるので、意外と手が抜けない工程でもあります。
以前は動画の内容を自分でしっかり理解した上で、一度ノートに内容を書き出して、「ここで区切ろうか」と考えるやり方をしていました。悪いやり方ではないんですが、動画1本ごとにこの工程を毎回やるのは正直時間がかかっていました。特に内容が専門的になればなるほど、内容を正確に理解するまでに時間がかかり、分割を考える以前の段階で疲れてしまうこともありました。
台本を丸ごとAIに渡すようにした
今は、ノートに書き出す代わりに、台本をまるごとAIに渡すようにしています。ノートに書き出す工程がなくなった分、単純にそこの時間が浮きました。台本さえあれば、内容を要約しながら分割案を出してもらえるので、自分でゼロから内容を整理し直す必要がなくなったのが大きいです。
最初にこのやり方を試した時は、正直「本当に自分が納得できる分割になるのかな」と半信半疑でした。ただ実際にやってみると、台本全体を俯瞰した上での分割案が出てくるので、自分では気づかなかった区切りポイントに気づかされることもありました。
最初は分割数が多すぎた
ただし、これも最初からうまくいったわけではありません。任せてみた最初の頃は、サブタイトルの分割数が多すぎるという問題がありました。細かく区切りすぎると、逆に視聴者にとって見づらい動画になってしまいます。
そこで「これくらいの数で分割するとどうなるか」と具体的な分割数を指定して何パターンか出してもらい、比較しながら一番納得感のあるものを採用する、というやり方に落ち着きました。感覚だけで一発OKを求めるのではなく、パターンを出してもらって選ぶ、というのがポイントだったと思います。
今のやり方
- 台本をまるごとAIに渡す
- まずは自由に分割案を出してもらう
- 分割数が多すぎる場合は「〇分割だとどうなるか」を具体的に指定して出し直してもらう
- いくつかのパターンを比較して、一番しっくりくるものを採用する
この流れに落ち着いてからは、分割の検討にかかる時間がかなり短くなりました。パターンを並べて比較するだけなので、迷う時間そのものが減った感覚があります。
やりがちなミス
- 最初の分割案をそのまま採用してしまう:初回の提案は細かくなりがちなので、比較検討する余地を残しておいた方がいい
- 分割数の指定をせずに「いい感じにして」と丸投げする:具体的な数を指定した方が、納得感のある案にたどり着きやすい
- 台本の一部だけを渡してしまう:動画全体の流れがつかめないと、分割の粒度がちぐはぐになりやすい
Before/After
| やり方 | 備考 | |
|---|---|---|
| Before | 内容を理解→ノートに書き出し→分割を検討 | 動画ごとに整理し直す手間があった |
| After | 台本をAIに丸ごと渡す→分割数を指定して比較 | ノートに書き出す工程が不要になった |
分割数を決める時に意識していること
分割数のパターンを比較する際、単純に見やすさだけでなく、動画の内容の切れ目とサブタイトルの切れ目が一致しているかどうかも意識するようにしています。話の途中で不自然にサブタイトルが変わってしまうと、視聴者が混乱してしまうことがあるためです。AIに分割案を出してもらった後も、この「内容の切れ目との一致」だけは自分の目で最終確認するようにしています。
また、視聴者が動画を検索した時に、サブタイトルがそのまま検索結果や目次表示に使われることもあるため、内容が伝わりやすい言葉選びになっているかも合わせてチェックしています。分割数を決めることと、言葉選びを整えることは、セットで考えるようにしています。
まとめ
- サブタイトルの分割は、自分の感覚とノート書き出しに頼っていた時期は地味に時間がかかっていた
- 台本をまるごとAIに渡すことで、内容整理の工程が不要になった
- 最初は分割数が多すぎる問題があったが、具体的な分割数を指定して比較する方法で解決した
- 感覚だけで一発OKを求めず、パターンを出してもらって選ぶのがコツ
動画編集でAIをどう活用しているかは、他の工程でも紹介しています。あわせてこちらもどうぞ。
この方法にしてから気づいたこと
台本を丸ごとAIに渡すようになってから、分割作業だけでなく、台本そのものの構成の癖にも気づくようになりました。特定の説明パートが長くなりがちだったり、逆に結論部分が駆け足になっていたりと、分割案を検討する過程で、台本自体の改善点が見えてくることもあります。
これは想定していなかった副次的なメリットでした。単に作業を時短するだけでなく、AIとのやり取りを通して、自分の台本の書き方そのものを見直すきっかけにもなっています。
今後試してみたいこと
今のところは分割案とサブタイトルの文言までをAIに任せていますが、今後はさらに、各パートの目安時間や、視聴者が離脱しやすいポイントの予測なども合わせて相談してみたいと考えています。台本という同じ情報源を軸に、動画編集の複数の工程をまとめて効率化できる可能性を感じているので、少しずつ活用の幅を広げていきたいです。
テロップ作成やイメージ図挿入と同じく、この分割作業も最初から完璧を目指すのではなく、実際に試しながら少しずつ精度を上げていくやり方が自分には合っていると感じています。地味な作業ではありますが、一つひとつの工程を見直していくことが、結果的に編集全体のスピードとクオリティにつながっていくのだと思います。
分割作業を通して見えてきた自分の傾向
この作業を何度も繰り返す中で、自分がどうしても細かく区切りたくなる癖があることにも気づきました。丁寧に説明したいという気持ちが強い分、視聴者にとっては情報が細切れになりすぎてしまうことがあったのだと思います。AIに具体的な分割数を指定して比較するようになったことで、この自分の癖を客観的に見直すきっかけにもなりました。
今後も定期的に、以前作った分割案と最近の分割案を見比べてみることで、自分の編集スタイルがどう変化しているかを振り返る材料にしていきたいと考えています。
細かく丁寧にすることと、見やすくシンプルにすることは、必ずしも両立するとは限りません。この分割作業を通じて、その塩梅を意識的に調整できるようになったことは、動画編集全体のスキルとしても大きな収穫だったと感じています。
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